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2019/04/25更新

美容師の離職率が高い理由とは?他業種との比較で見えたこと

仕事

長年離職率の高さが問題視されている美容師。
入店後一年も立たず辞めてしまったというケースも多いのではないでしょうか?

今回は美容師の離職率について他業種とも比較しながら、果たして本当に高いのか?離職するべきなのかを考えていきたいと思います。
 

美容師は離職率が高いって本当?

現在厚生労働省から公開されている資料で、美容師に絞った離職率の資料はありません。

なので今回は、産業別の入職率・離職率の資料から考えていきたいと思います。

入職率・離職率が調査された主要な産業14のうち、美容師は「生活関連サービス業、娯楽業」という分類になります。

生活関連サービス業には美容業、理容業、ネイルサービス業、クリーニング業などがあり、娯楽業には、映画館やスポーツ施設など、レジャー関連の業種が分類されます。

厚生労働省の産業別入職率・離職率によると、1番離職率が高いのは「宿泊業、飲食サービス業」になり、「生活関連サービス業、娯楽業」は、2番目に高い22.1%になります。

参考:産業別入職率・離職率(平成 29 年) 厚生労働省

3番目に、廃棄物処理業、職業紹介・労働者派遣業などが分類される「サービス業(他に分類されないもの)」が続きます。

グラフを見ると宿泊業、飲食サービス業が群を抜いて高いものの、美容師を含む生活サービス業、娯楽業の離職率も20%を超えており、5人に1人が辞めている計算になります。

 

離職理由は?

離職率が高いと言われる美容師ですが、離職の理由は何なのでしょうか?
業種を限定せずアンケートを取られた、世間の離職経験者の離職理由も一緒に見ていきましょう。
 

世間の離職経験者の理由は?

まずは、業種を限定せず離職経験者にアンケートをとった離職理由をみてみましょう。
転職ならリクナビNEXTで調査された、転職理由と退職理由の本音ランキングBest10を見てみると、人間関係や仕事のモチベーションについての理由が目立ちました。
 


  • 経営方針や上司の仕事の仕方が気に入らない
  • 労働環境や条件に不満があった
  • 人間関係がうまくいかなかった
  • 給与が低かった
  • 仕事内容に不満があった

 

上司、同僚、後輩など、人間関係がうまくいかずやめてしまう人や、社長の経営方針に不満を持ってやめた人が全体の約4割を占めていました。

また、仕事内容に不満があったという人の中には、成長につながらない雑務ばかりでモチベーションを維持できなかったなどの意見があるようです。

参考:転職理由と退職理由の本音ランキングBest10|転職ならリクナビNEXT
 

美容師の離職

次に美容師の離職した理由で多かったものをみてみましょう。
 


  • 給与が見合っていない
  • 精神的に疲れた
  • 1日の拘束時間が長すぎる
  • 休みが取れない
  • 体力的に厳しい

 

先ほどと加えて圧倒的に目立つのが労働条件や環境、給与に関する理由ですね。

接客業ということや、その業務量の多さから、精神的にも体力的にもきついとの意見がありました。

また、専門学校を卒業して間もないアシスタントの時期は、給料も10万前後から高くて17万ほど。
日々の激務に加え、下積み時代は給料も期待できないとなると離職という結果になってしまうのかもしれません。
実際に在籍期間の調査では、3年以内で離職した人が半数以上でした。

他にもシャンプーやカラー剤などの薬品でアレルギーを起こしてしまったという意見もありました。

手荒れや腰痛などの身体的理由も、他の職業にはあまりみられない離職理由ですね。
 

参考:資格があっても働かないのはなぜ?【理美容編】 – アルバイト採用・育成に役立つ人材市場レポート「an report」

本当に離職するべき?

業種を限定しない離職経験者の理由と比較すると、「仕事が面白くない」などの仕事内容の不満はみられませんが、労働条件・環境の過酷さが伺えます。

美容師を目指し、学生時代から勉強してきたこととあり、仕事が面白くないと感じる人は少ないのかもしれません。

美容師がしたいのに労働環境・条件から辛さを感じている場合は、美容師を辞める前にお店を変えてみるのも1つの手段です。

当たり前ですが、労働条件・環境を理由に離職する人は、この業界以外にもたくさんいます。
美容師の仕事が好き、将来的には美容師に戻りたいという思いがある場合は、一時の感情に流されず考えてみましょう。

 

自分に合う働き方を考える

離職率が高いと言われる美容師。
離職理由も美容師ならではのものがいくつか見られました。

一度で自分にぴったりの会社を見つけるのは難しいと言われているように、美容師が自分に合うお店を見つけることも難しいはずです。

離職率の数字や一時の感情に流されず、働き方に真剣に向き合えるといいですね。
 

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